クトゥルフ神話。それは人々の感じる未知の恐怖を描かれたものだ。
現代ではクトゥルフ神話TRPGとして、YouTubeにも投稿されている。
今回、このクトゥルフ神話に関する本の感想を述べていく。
【4冊】クトゥルフ神話に関する本のレビュー
ラヴクラフト全集
ラヴクラフト全集とは、全7巻で構成されたクトゥルフ神話の小説だ。
7巻すべての話が続いている方式ではなく、1巻に4つくらいの話が短編として書かれている。
クトゥルフ神話の原点として書かれている小説でもあるだろう。
読んだ感想としては、人間の感じる嫌悪感を詰め込んだ内容であり、ホラーっぽい感じでもある雰囲気の本だ。
後味の悪い話も多く、読んでいるさなかにも嫌な気持ちになることもあるが、それはそれでクトゥルフの真髄を感じることができる。
メタ的に言えば、なにかあると推測できるにも関わらず主人公がなんの対策もなしに現地にいってしまうこともあって、そこに突っ込むことも多い。
加えて、リアルな本だと文字が小さくて、目が疲れることもある。翻訳化の独特な良い回しに振り回されるので、時間をかけて読むほうがいい。
キンドルのサンプル版を少し読んでみたが、そちらは文字が大きく行間も広く取られているため、読みやすさを優先するならキンドル版をおすすめする。
クトゥルフ神話掌編集
クトゥルフ神話掌編集は、クトゥルフ生物や出来事をそれぞれの作者が書いた短編物語だ。クトゥルフ書房というから発表されている。
現時点では、「クトゥルフ神話掌編集2015」と「クトゥルフ神話掌編集2016」の二つが発行されており、この二つしかない。
構成としては、一つの小説内に50を超える物語が展開されており、作者も物語ごとに分かれている。
そのため、昔の日本語みたいな文章もあれば、現代の日本語、ギャグのような文体など、小説内の口調が変わる。加えて、イラストもかわいいものもあればまさにホラーというものもある。
ひとつひとつの話がかなり短いため、とんとん拍子で小説が読みやすく、気軽に読めることがポイントだ。
ただし、個々のクトゥルフ生物について詳細な説明がないため、あらかじめクトゥルフ神話のことを理解した上で読むといいだろう。
自分はクトゥルフを理解していないときにこの本を読んだため、最初は意味がすんなりわからなかった。
ニャルラトホテプ、インスマス、テケリリ、イスなど、クトゥルフ用語を覚えておくことでこの小説をいっそう楽しむことができる。
クトゥルフ神話 TRPG (ログインテーブルトークRPGシリーズ)
クトゥルフ神話TRPGの基本となる知識が書かれている本だ。
クトゥルフ神話TRPGのキーパーをしている方は、読んだことがあるのではないだろうか。
この本はひじょうに内容が濃く、その分、情報量も多い。
- クトゥルフ神話TRPGの用語
- ルール
- クトゥルフ生物の特徴
- シナリオセクション
など、クトゥルフ神話TRPGに必須の知識がところせましと語られている。
ストーリーものの小説ではないが、ここでもクトゥルフ生物について特徴が挙げられているので紹介した。
クトゥルフ神話TRPGに参加希望の方は、流し読みでもいいので、この本を読むことをおすすめする。
クトゥルフ神話TRPG クトゥルフ神話怪物図鑑
名前の通り、クトゥルフ生物を主に紹介している本だ。表示がかっこいい。
「クトゥルフ神話の生物」と「ドリームランドの怪物たち」でそれぞれ説明されていて、更に個々のクトゥルフ生物の詳細な特徴を見られる。
一部、紹介されているクトゥルフ生物を上げると、
- イスの偉大なる種族
- ニャルラトホテプ
- ビヤーキー
- アザトース
- シャンタク鳥
などだ。
さすが、タイトルに生物図鑑と名づけられているほどである。
例を挙げると、イスの偉大なる種族のページでは、見た目の特徴や生息地、分布、さらには人間と比べたときの身長のイラストも記載されている。
このクリーチャは大きな円錐形の胴体の頂点に、その先端にさまざまな有用な器官を備えた4本の触肢を生やしています(それぞれ腕や頭部などに見えます)
他のクトゥルフ生物も人間と比較して描かれることが多い。
個人的には、ニャルラトホテプの見た目が意外と人間っぽくないのと、ビヤーキーの目と口の不気味さにぞっとした。